平安時代の貴族のお菓子「蘇(そ)」を作ってみました。
新コロナウィルスの影響で学校が休みになり、時間を持て余している子が多いのでは?と思っています。
そして学校が休みになったために給食もなくなり牛乳が供給過多になる可能性も・・・
で、その両方を少しでも解決すべく、今回は牛乳を使って平安時代の貴族のお菓子「蘇」を作ってみました。
社会の授業や、歴史の本などを読むと当時のお菓子で「蘇」がよく登場します。
「どんな味だったんだろう?」と思うことはあっても、なかなか自分では作らないですよね。
でも、今日は時間もたっぷりありますし、当時に思いを馳せながら2種類の方法で古代のお菓子「蘇」を復元してみましょう。
1.材料と道具
今回は種類の方法で蘇を作ります。材料と道具は以下のとおりです。
メインはもちろん「牛乳」です。最近は「乳飲料」なるものが結構スーパーの棚に並んでいますが今回はパックをよく見て「牛乳」を買ってください。
ボク
- 牛乳(500ml~2L)
- テフロン加工したフライパン
- 木べら、テフロン製ヘラ
- コンロ、IHなど
ボク
- 牛乳(500ml~2L)
- 電子レンジOKのボウル(大きめ)
- 木べら、テフロン製ヘラ
- 電子レンジ
エンジニアパパ
2.作り方(その1)
作り方はとても簡単!
牛乳を適量フライパンに入れて、中火でかき混ぜなら水分を飛ばします。写真は約300mlをフライパンに入れました。
中火でひたすらゆっくりかき混ぜます。
ゆっくりかき混ぜます。
水分がなくなってきました。
いい感じになってきました。チーズみたいです。
水分の飛ばし具合で食感が変わります。水分を充分に飛ばすとサクッとした感じになりますが、チーズのような食感にするのであれば水分の飛ばし過ぎに注意しましょう。
いい具合になったらラップの上で形を整えます。
不思議な食べ物になりました。
火にかけてからここまで約45分です。300mlで45分程度かかり、できあがりの状態で55gになりました。
結構手間がかかる割にはできあがりは少しです。
たしかに貴族のお菓子ですね~
このまま切って食べるのもよし、冷蔵庫で少し冷やして食べるのもよし。
3.作り方(その2)
次は平安時代から1000年以上たった現代、さらなる文明の利器を使いましょう!?
電子レンジを使った作り方です。
さきほどの残りの牛乳200mlを使います。
まず、大きめのボウルに牛乳200mlを入れます。
実は、この大きさのボウルでは電子レンジにかけると吹きこぼれます。
なので、途中でこれくらいの大きさのボウルに移し替えました。
エンジニアパパ
牛乳200ml、電子レンジは500Wの設定です。
・まずは5分、レンチンします。終わったらかき混ぜます。
・もう5分、レンチンします。終わったらかき混ぜます。
・さらに5分、レンチンします。終わったらかき混ぜます。
ここまでは失敗はありません。レンチン中は見てなくても大丈夫!
でも、最後が肝心です。
最後は約3分半ですが、2分たって様子を確認、1分たって様子を確認、ここからは10秒ずつ様子を確認しながら水分の飛び具合を見ます。
ここが最大の山場で、時間をかけすぎると焦げます。。。
完成するとこんな感じ。フライパンのときと見た目は変わりません。
電子レンジを使うと約19分です。200mlで19分程度かかり、できあがりの状態で33gになりました。
平安時代から1000年の時を超え、現代の電子レンジという文明の利器を使うことで所要時間は半分以下になりました。
4.実食!
さぁ!実食です。
まずは、そのまま食してみましょう。
ボク
エンジニアパパ
現代の濃い味に慣れてしまった人には薄味と感じるかもしれませんが、ほんのり甘く、優しい味です。
牛乳の味も匂いもほとんどしないので牛乳が苦手な方でも大丈夫!
平安時代には、コンロもIHもなく、テフロン加工のフライパンもなかったでしょう。
そんな環境で、牛乳をゆっくりゆっくり時間をかけて、できあがるのはホンの少し。
とても優しい味で「貴族のお菓子」にふさわしい逸品になりました。
平安時代の貴族はこんなお菓子を食べていたんですね。
教科書で見た1000年前のお菓子が家庭で簡単に(時間はかかりますが)できるというのは面白いです。
ぜひ、チャレンジしてみてください。
5.さらにひと工夫!
まもなく来る3月11日で東北大震災から9年になります。
我が家では3月には非常食のチェックと期限が近いものの試食をやっています。
非常食のクラッカーがちょうど期限が近くなってきているので、できあがった蘇を載せてみました。
どうですか?おやつかお酒のおつまみみたくなりました。なかなか良さげ。
なんと!味も結構イケます。
クラッカーの塩気と蘇のほんのりした甘みがなかなかマッチしています。
続いて、ハチミツをかけた「蘇蜜(そみつ)」。平安時代の蘇蜜は少し異なるようですが、こんな感じになりました。
これは、ちょっとハチミツの味が強すぎて蘇の良さが消えてしまいました~
さらにさらに、今度は蘇をオーブンで焼いてみました。
クラッカーが焦げやすいので、実際は、蘇とクラッカーを別に焼いたほうが良さそうです。
どうです?超美味しそうでは!?
実際、少し焼くと表面がサクッとなり、味も少し濃くなります。
これはかなりのグレードアップです。ぜひ、少し残しておいて焼いてみてください。
ボク
以上、平安人もびっくりのアレンジでした。
6.調べてみよう!考えてみよう!
平安時代に思いを馳せ、こんなのを調べてみよう!考えてみましょう。
(1)平安時代と現代の作り方の違いと、できあがりの違いを考えてみよう。
(2)蘇よりも美味しいと言われる「醍醐(だいご)」について調べてみよう。
(3)蘇を使った新しいスイーツや料理を考えてみよう。
教科書に出てくる蘇を実際に作ることで歴史にも興味を持ち、ただの「昔の話」ではなくなることで少しでも勉強が楽しくなるきっかけとしていただければと思います。
最後に、平安時代や昔の食べ物に興味を持ったらこんな本がおすすめです。