昔からこの手のものはありましたが、オーディオ通たちのモノでした。
効果がホントにあるのかどうかよくわからないものでしたが、値段も安いので今回、使ってみました。
結果は・・・ビックリ(^^;)
1.概要
今回購入したのはこれ。ネットには似たようなものがたくさんありましたが、これは小型で安い。安いので効果は怪しいかな?と思っていましたが想像以上の効果にビックリしました。
【更新情報】記事ではAUKEY社製のものを使っていますが、AUKEYの物は製造が終わってしまったようで、代わりにSmof社製の物も購入して試してみました。機能性能はAUKEY社製と同じでした(OEMなのかも?)。
2.良い点
今回、Chromecast Audioと小さいスピーカーを接続し、それぞれの電源を一つのUSB電源からとりました(図1)。
すると、ノイズがひどく使い物になりませんでした。
図1:最初の接続
そこで、AUKEYの「グランドループアイソレータ GI-L1(現在は、Smof-G01)」をChromecastAudioとスピーカーの間に挿入しました(図2)。
図2:アイソレータを挿入
すると、驚くことにノイズがきれいになくなりました。
電気的な説明をすると、電源の線にはプラスとマイナスがあり、オーディオ信号の線にも信号(プラスに当たる)とグランド(マイナスに当たる)があります。
このグランドがぐるっと輪を描くことでノイズが発生します。
※詳しくは専門サイトなどを御覧ください。
そこでグランドループを切るために「アイソレータ」を挿入します。
※アイソレーション:分離、絶縁の意味
アイソレータの中身は「トランス」と呼ばれる部品で、入口と出口の信号ラインを物理的な接続ではなく、電磁的な接続で通過させるものとなります。
ちょっと分かりにくいですが、線で直接結ぶことなく信号を通過させるものとイメージしていただければOKでしょう。
こうしてグランドループを断ち切ることでノイズを低減させています。
電源も必要なく、小型、安価でこんなに綺麗にノイスが消えるとは驚きました。値段も高くないので追加で数個注文しました。
3.イマイチな点
説明書に書いてありませんが、最初の疑問として「どっちをどっちに接続するの?」ってなります(^^;)
使うときに、どちらを音源側に、どちらをスピーカー側に接続したら良いのか?
両側が同じ3.5mmのジャックになっていますので、迷いますね。
原理的にはどちらでも同じはずですし、実際、逆に接続しても我が家ではほとんど変化がありませんでしたが、一部の方は「音が小さくなった」などの症状が出ているようです。
そこで、実際に測ってみたところ、どうやら中のトランスの巻き数が異なるようで若干異なる値が出ました。
なので、使うときには以下の方向をお勧めします。
本体を見ると「AUKEY」と書いてあり、これを目印にして「YからA」へ信号が流れるように接続します。
smof社製の場合は、「fからS」へ信号が流れるように接続します。
上記の図2で言えば、Y側(f側)がChromecastAudioでA側(S側)がスピーカーになります。
メーカーのサイトにある写真を見ると、全部、YからAになるように接続されていますが、ちょっと不親切ですね。
これさえ間違えなければ、安価で小型で電源いらず。効果抜群で非常に満足度の高いものです。
4.まとめ
僕が高校生の時に見たグランドループアイソレータは、オーディオ専門店で見た本格的なもの。
確か当時で5万円ほどしたと記憶しています。ただ、これは「デジタル・ライン・トランスフォーマー」として売っており、グランドループアイソレーターとは異なった思想で販売されていたと思います(ただ、原理は一緒)。
DLT-1/marantz
5万円もしますが、そもそもオーディオ専門店で聴ける音というのは結構高価な機材で鳴らしているので、アイソレータがあってもなくても正直よく分かりませんでした(^^;)
今回使ったアイソレータは、そもそもそんなにちゃんとしたオーディオ装置ではなく、自宅や車の中で適当に聴くためのシステムでノイズが気になるときに簡単につけて簡単に効果が出るものと感じました。
充分にコストに見合うだけの効果があり、おすすめです。
似たようなものがアチコチから発売されていますが、おそらく原理はみな同じと思われます。あまりにも安いやつは、トランスを使わずに直結しているインチキ品もあるかもしれません!?(^^;)